10日ほど続いている寒波を理由に家から出るのが億劫になっている。
去年から仕込んでいた生地の切り落としがこの週末に届いた。
それは深いダークブラウンと、鮮やかなチェリーに染色した鹿の子で、
そのチェリーの赤色が部屋に映えていい気分になった。
せっかくなので身の回りにある赤いものを手にとりアイフォンで撮影してみた。
ひとくくりに赤とは言えないほど、いろんな意味を感じておもしろい。
Bicライターはライトブルー、フローグリーン、レモンイエロー、
オレンジ、ピンクと鮮やかな色出しが抜群にいい。
いま使っているファイヤーレッドは居酒屋の地味なテーブルの上を彩り、
辛気臭い話から明るい話題になるような、そんな赤。
ちなみに、むかし海外土産でもらったライトブラウンは、
パッドの赤との組み合わせがとても渋くて格好いい。
キース・ヘリング「ヘブンアンドヘル」は権威や社会へ向けた対抗の赤。
とても力強いんだけど、どこかポップ。こういう装丁はなんと言うか、
とてもニクい。。。
ぺんてるサインペンは、おそらく日本人にとって指先から発する
一番ベーシックな赤。そして教師を連想する赤。
弘前slowpokeの若城さんと一緒に作っているJWCAのワッチキャップ。
ミリタリーではありえない色を、アメリカ軍に納入しているスペックで本国生産してもらった。
ぼくにとってシュールな洒落が効いた赤。
熊本で買ったL’ECONOMEバターナイフの赤。
少し焦がしてしまった残念なトーストと相性がいい。
10年以上履いているコンバース。
何回もバスタブに突っ込んでゴシゴシ洗って褪せた赤。
購入当初、シューレースがすぐ解けるのが嫌でドクターマーチンの丸紐に交換。
スニーカーは人がどんなモデルを履いてるのか見てしまうけど、
それ以上にどんな状態を履いているのか気になる。
そして文頭の届いた生地を使用して
今期リップラップから発売するポロシャツ。
ビビットに染色してもらった鹿の子は、能天気で挑発的な赤。
最初は着づらいかもしれないけれど、
何度か袖を通していくうちに体がなじみ、
鮮やかな色は少しづつ褪色していき、
それから気持ちまでもなじんでいくような、、
ぼくはそんなことをイメージする。
合わせるズボンは
柔らかくなったカーキのチノパンや、分厚いダック素材のハンティングパンツ。
パタゴニアのグレーのGI Ⅲパンツや、自分のところのベージュのスラックス。
スタビライザージーンズのチ◯チンが見えそうなくらい短いデニムショーツとも組んでみよう。
朝から家でビールを空けて、それから早稲田に映画を観に行こう。
春がくるのが待ち遠しい。
-POST FROM N